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連休前に図書館に立ち寄り、借りた2冊の本のうちの1冊。 もう1冊が歴史的なことを書いたちょっと堅めの本だったのですが、そのそばで見つけて読むやすそうだ借りたものです。買うまでもなく気軽に読む本を手にとることができるのも図書館の良い利用法のひとつだ。そのように気軽に手にとった本であっても、意外に記憶・印象に残ったりするものである。 ここには短編の小説が7つまとめられている。 内容はどれも30代の女性の男性とのかかわり方をテーマとしている。このようなテーマのものはよくテレビドラマなどでたまたま見ることはあっても、文章としてみたのははじめてである。 そこには、女性の側からの思いやこころの動きが描写されている。 いくつか目にとまった文章を紹介しましょう。 ・・・ ・・・ ・・・ うかつな恋はしてこなかった、と私は自分にくり返し言いふくめる。 その一方で、(ひとは心のどこかで、自分のすべてを肯定しなければ生きてゆけない)と森をわたる風のような低い声が、耳もとをかすめすぎてゆく。 ・・・ ・・・ ・・・ 田村が電話をかけてくるたびに、田村と会うたびに、領子は冷えびえとした冷気を体の内側に走らせる。 われを忘れるほどに男に夢中になってはならない、と。人生の楽しみは恋愛だけではない、と。 それでいて領子は、次に自分が心をときめかす男性にめぐり逢うまで、田村をつなぎの男として手放すつもりはなかった。 ずるさは、おたがいさまだった。 ・・・ ・・・ ・・・ 「もっと自分をさらけだせよ。そうすれば可愛げのある女になるのに・・・なんか、こう、他人行儀で、おれとしてはやりにくいんだよなあ」 この言葉は、別れても思い返すたびに私を萎縮させた。恋人の目には、気取っているとうつっても、私にはそんなつもりはなく、ごくしぜんに振るまっているつもりだったのだ。 ・・・ ・・・ ・・・ 下心はない、道楽だ、と断言してみせた彼の用意周到なワナに、まんまとはまったらしい・・・。 けれど、私は近づいてくる矢田を片手をだして迎え入れ、笑いかけさえしていたのだ。
by snikami
| 2006-05-11 10:02
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